宇宙航空研究開発機構(JAXA)の宇宙飛行士候補者選抜試験の受け付けが今日正午始まります。13年ぶりとなる新規募集の最大の特徴は、3年以上の実務経験があって、身長149・5~190・5センチ、両眼とも矯正視力で1・0以上、色覚、聴力が正常であれば、文系でも応募できること。年齢も学歴も不問です。JAXAは「宇宙飛行士に、転職だ」をキャッチコピーに多くの人の挑戦を待っています。

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13年ぶりの宇宙飛行士募集を待っていた人は多く、日本テレビの辻岡義堂(35)弘竜太郎(26)両アナウンサーが挑戦するほか、タレントではお茶の水女子大学理学部物理学科卒のリケジョ(理系女子)黒田有彩(34)が受験します。

「宇宙女子」の黒田は大学在学中の13年前も応募しましたが、3年の実務経験がなく「書類審査でバッサリ」切られたといいます。その後、本格的にタレント活動を始め、1度は宇宙への夢を諦めましたが、山崎直子さん(50)に「これからは伝える人が宇宙に行く時代」とアドバイスされ、勉強を続けてきました。

-応募資格が緩和されました

「私のことでいうと、宇宙や科学のことを伝えるタレント活動をしてきたといっても、これまでの応募条件(『自然科学系で3年以上の実務経験』)だと、黒寄りのグレーだったと思うんです。肩書とか分野にこだわらないってすごいことだと思います。倍率はもちろん上がるでしょうが、どこまで本気になれたかで決まってくると思います。まず0次選抜。本当に本気になって日々の勉強を積み重ねた人が選ばれると思うので、そこを目指して全力でやっていこうと思います」

-辻岡アナ、弘アナも受験します

「(辻岡)義堂さんとは『シューイチ』で2年間、がっつりタッグを組んでました。義堂さんも『小さなころから宇宙が好きだった』と言ってたんですけど、受けるとは知らなくてびっくりしました」

-前回から13年。長かったですか

「いつあるか分からないものを待ち続けるのは心も折れそうになります。本当を言うと30歳前後で受けられれば一番良かったと思いますが、それを言っても仕方がないので、その分、得てきた経験を総動員させて頑張りたいと思います」

-今回選抜されると初めて月面に立つ日本人になる可能性があります

「行きたいです。大気がほとんどないから、夜みたいな感じに見えるのだろうけれども、昼は地面は光り輝いている。いろんな人たちから願いを託される人になって、月に行きたいと思っています」

◆黒田有彩(くろだ・ありさ)1987年(昭和62)10月29日、兵庫県生まれ。中学時代にNASAを訪問したことをきっかけに宇宙に魅せられ、卒論は「背景重力波からわかる宇宙のインフレーション」。お茶の水女子大物理学科の先輩でTBSアナウンサーの加藤シルビアとの共著で「宇宙女子」(集英社インターナショナル)。YouTubeチャンネル「黒田有彩もウーチュー部」を開設している。