量子振動の解析していると、この式をこのデータに当てはめてもいいんだっけ?といったもやもやした疑問がたびたび思い浮かんでくる。第一原理から自力で理論的に公式を導くこともしたくないので、似たようなことを議論している文献がないかうろうろと探し回って、その場しのぎに解決しては解析の続きを再開する。そんなことの繰り返しである。詳しい人に相談してみるとShoenberg(下記参照)に書いてあるよと言われることが多いけれど、意外とそんなことはないのでここにあれこれ書き連ねていこう。
Common and Less Common Magnets and Metals
Monday, April 22, 2024
量子振動あれこれ
Sunday, April 14, 2024
論文マナー講師
論文で一番大事なことは何だろうか?結果、データである。むしろ論文は結果、データがすべてである。体裁がどんなに整ってようがデータがクソな論文はクソだし、どんなにダサい図表や書きっぷりをしていようとデータに新規性があれば論文の価値はゆるぎない。やれnatureだとかやれScienceだとかに通りやすくなる書き方を教えるよと偉そうに講釈を垂れる文章はあまたあるし、ラボの先輩がしたり顔で説教してくるがそんなことはデータセットの完備性と透徹したロジック、そして結論の斬新さの前には無意味である。ラボに入ってn年、そろそろ一本目の論文を書き始めた大学院生はせっかく書き上げた原稿に対して、内容のことではなく体裁のことばかりにコメントしてくる共著者にうんざりしているころではないだろうか。そんないわゆる論文マナー講師がいかにも指摘してきそうなことを下記に列挙した(随時更新予定)。こういうのは一切無視して、自分が納得できる論文を自信をもって投稿しよう。自立した研究者になるためにはそういう気概が実は一番大切だ。
(1) 本文中でのFigureへの初参照は順番通りにする。
論文を本文の頭から順番に読んでいったときにFig. 1(a)が最初に言及され、次にFig. 1(b)が言及され...というようにFigureにつけた番号とパネル記号の順番通りに言及がなされるようにするのがマナー。例えばFig. 1(a)への言及がまだなされないうちにFig. 2(c)が参照されたりしないようにしよう。
もし番号通りではない方がロジックの通りがよい場合は図の構成が不自然ということなので、図を作り直した方がいい。タイリング的なおさまりの良さとFigureの言及準位はしばしば競合するがなんとかやりくりするのがマナーである。また論外ではあるが、Figureパネルとして見せているのに本文中で言及してないパネルがないようにするのも忘れないようにしよう。
(2) Equationなどで記号を導入したら定義を明記する。
Equationで物理量などに記号を導入して議論を簡潔にできる。ただし、記号の定義が書かれていないと、自分ではわかっているからいいように思うが、読者にとっては意味不明な文章になるので、記号の初登場時に忘れずに定義を明記しよう。例:"\(A=B^2C\), where \(A\) is xxx, \(B\) is xxx, and \(C\) is xxx."。
ボルツマン定数(\(k_{\text{B}}\))やプランク定数(\(h\)や\(\hbar\))など自明にも思えるものも書いておくのが望ましい。磁場\(H\)、温度\(T\)もよく使う記号なので定義を書かなくても可読性は落ちにくいが、分野外の人にも原理的には読めるようにしておくのがマナーである。というより\(H\)や\(T\)とだけ書いていたらたとえそれが磁場や温度のことだとわかっても何の磁場?何の温度?となってしまう恐れがある。ちゃんと外部磁場、サンプル温度というように明記した方がよい。
(3) Figure内でのフォントは種類・サイズを統一する。
Figure内で凡例や注釈、軸ラベルのために文字を記入することが多い。これらはすべて同じ種類のフォントでサイズも同じにしておくのがマナー。たまにパネル記号の(a)とかだけがTimes New Romanのやたらでかいフォントで、軸ラベルは解析ソフトの小っちゃいデフォルトフォントだったりするのを見るがまあ見栄えが悪い。パワポをぽちりながら図を作ったことがバレバレである。
(4) 略称を導入するときは”正式名称(略称)”というように本文中で言及する。
論文中で長い単語が繰り返し出てくるときは略称を導入して短くしよう。例: spin density wave = SDW。ただし本文中で何の断りもなくSDWと使い始めると何のことかわからないので初出時には正式名称を書き、そのあとに( )で略称をくくってわかるようするのがマナー。例: Spin density wave (SDW) is an interesting magnetic state in magnets.また略称は便利だが1本の論文中にいくつもの略称が出てくると逆に読みにくくなるのでせいぜい2-3個くらいにしておこう。
(5) 1パラグラフ内で新規に言及するFigureパネルは1個。
論文を書くときはパラグラフライティングを心がけるのが基本で、要するに1パラグラフ1メッセージである。これはFigureを作るときも同様で1パネル1メッセージになるようにつくると読者にとってFigureの意図を読み取りやすい。ということはパラグラフライティングをすると1パラグラフに新規に言及されるFigureパネルは1個くらいになっているのが自然である。
論を補強するために過去に言及したFigureパネルを再度引用することはあってもよいが、たとえばFig. 2のことに初言及するパラグラフ内で後半にFig. 3のことについても触れ始めるのはマナー違反である。この場合、Fig. 3に言及したいならパラグラフを改める必要がある。
(6) Figure captionには図に関する事実のみ説明し、筆者の解釈・主張は書かない。
Figureにはパネルの下部にcaptionといってFigureが何の図なのかを説明する短い文章がついている。たとえばFig. 1(a)が磁化率の温度依存性を測った図だったら、"Fig. 1: (a) Temperature dependence of magnetic susceptibility."というようになる。このとき温度を下げながら測ったデータと上げながら測ったデータを重ねて表示したいとする。これを同じ太さ、同じ色のデータ点で表示してしまったら読者はどっちがどっちなのかわからないので、色やシンボルを変えると便利である。その際、captionに一方の色の線は温度降下時のデータで、もう一方のは温度上昇時のデータである、といった具合にFigureを理解するために必要な情報を書いておくわけである。
captionには上記のようにFigureに関する事実のみを書くようにして、図から筆者が読み取った解釈や主張は書かないようにしよう。例えば磁化率がある温度\(T_{c}\)以下で急激に上昇し強磁性転移している場合、"We observed a ferromagnetic transition at \(T_{c}\)."というようなことはcaptionには書かず、本文に書くのがマナーである。とはいえ強磁性転移の解釈が自明なら、転移点付近のキンクに印(X)でもつけて"X denotes the transition from paramagnetic to ferromagnetic state at \(T_{c}=x\) K."と書くのはよいのではないかと思う。
(7) 参考文献は番号順に引用する。
議論の中で先行研究を引用するとき、文献リストの番号を付記する。本文を頭から読んでいったときに最初に引用される文献は文献1番、次に引用されるのが2番というように番号順になるようにしよう。これはLatexを使ったときは自動的にリストがソートされるのであまり気にしなくていいが、Wordで書く場合は文献を追加するたびに順番がずれてしまうので修正する必要がある。
(8) 論文中の同じ記号は立体/斜体, 太字/細字をそろえる。
論文中で物理量などを定義した記号はよく斜体で書かれる。またベクトルは太字で書くことが多い。例: 温度は\(T\), 速度は\(\bf{v}\)。いったん斜体や太字で書くように決めたら本文中のどこでも同じ記号は同じスタイルで書くようにするのがマナー。あるところで\(T\)と書いて、ほかでは\(\text{T}\)で書くといったことがないようにしよう。
忘れやすいのがFigure中の記号である。本文中では斜体\(T\)となっているのにFigure中で同じ記号に対して立体となっていたりすると不自然である。\(\phi\) (\phi)と\(\varphi\) (\varphi)も本文-図間で統一させられるようにしたい。
(9) 数字と単位の間や文と引用文献番号の間は半角スペースを空けよう。
(10) 参考文献は関連研究を網羅的にできるだけたくさん引用しよう。
(11) 参考文献の引用は必要最低限にしよう。
(12) 先行研究の引用は最初にそれを言った人の文献を選ぼう。
(13) 先行研究の引用はなるべく最新のものを選ぼう。
Tuesday, January 2, 2024
Magnets and metals of 2024
April
Mn1-xVxSi
SmTi2Al20, SmNi2Cd20, SmPd2Cd20
Na2AT(PO4)2 (A = Ba, Sr; T = Co, Ni, Mn)
Na2Co2TeO6, Na3Co2SbO6
Ca10Cr7O28
DyCoGa5
CsCr6Sb6
HoMn6Ge6
LaSbTe, CeSbTe
NiPS3
EuAuSb
RuO2
Nd3Rh4Sn13
RCr6Ge6 (R = Gd-Tm)
Eu1-xCaxCo2P2
Ce3TiBi5
KYbSe2
K3Fe(MoO4)2(Mo2O7)
CsNdSe2
LaMn2-xAu4+x
Yb2(Ti1-xSnx)2O7
1T-TiSe2
KOsO3
SmMn2Ge2
DyRh2Si2, HoRh2Si2
HoPdAl4Ge2
SrAl4, EuAl4
(Ti,Zr,Hf)V6Sn6
Cr2Ge2Te6
FeGe
MnPSxSe3-x
SrTiO3, SiO2, MgO, Si
RFeO3 (R = Dy, Lu)
Na2AT(PO4)2 (A = Ba, Sr; T = Co, Ni, Mn)
CaMnSb2
Ni-doped CePdAl
Cr-substituted NiPS3
CrI2
alpha-RuCl3
Cr2Ge2Te6
GaNb4Se8
DyCo9Si4
RTe3
Cr7-deltaTe8
FeGe
U2Pt6Ge15
MnTe
PrSbTe
4He and URu2Si2
HoNiSi3
Mn3Cr2Ge3O12
March
RuP3SiO11
Cs2CoBr4
ScV6Sn6
Mn2.3Pd0.7Ga
EuCo2As2
CaBaCo4O7
GeV4S8
FeBi4S7
SmA′3Co4O12 (A' = Cu, Mn)
EuTe2
RuBr3
Co3O2BO3
CrSe
LiNb1-xTaxO3
LaCuSb2
LaSb2
EuCd2As2
RuCl3
Na3Co2SbO6
U2Pt6Ga15
LiCu3O3
CaIrO3
KCu4P3O12
CeSb
Eu2Pd2Sn
ErMnO3
KOsO3
NiPS3
Mn5Si3
NbFeTe2
TaNiTe5
Mn5Si3
EuCd2P2
Sr2RhO4
CaBaCo4O7
Ni3In
EuAl4
EuCd2Sb2
Eu2ZnSb2
Er2Si2O7
PrCuSb2
Gd2Os3Si5
NaFe2PO4(SO4)2
Ta2Pd3Te5
Ta2Pd3Te5
Ti3O5
La3MnBi5
FeGe
DyV6Sn6, HoV6Sn6
GaNb4Se8
delta-Ag2/3V2O5
FeSn
Eu3In2As4
h-YMnO3
CeRh6Ge4
CrSb
VO2
BaCo2(AsO4)2
CoTiO3
Sr2CoTeO6
CrI3
Fe2Mo3O8
alpha-quartz
Fe3GaTe2, Fe3GeTe2
R2BaCuO5 (R = Er, Eu, Y, Tm and Lu)
alpha-RuCl3
FeGe
Ba4NbRh3O12
CeAlGe
(Fe1−xMnx)2AlB2
Mn3Ge
EuAgP
GdAlSi
NbGe2
CePd3S4
SrFe12O19
Pd1-xMxTe2 (M = Ir, Rh)
ScV6Sn6
EuZn2Sb2
ScV6Sn6
EuCd2As2
RbTi3Bi5
EuIn2As2
Ba2La2CoTe2O12
Cr4Ge7
CeCu2Si2
FePS3, NiPS3
CaMn3(Cr3Mn)O12
Mn3Cr2Ge3O12
ErFe5Al7
Sr2Te4V2O13Cl2
Ba4TaMn3O12, Ba4NbMn3O12
alpha-Sn
MnAu2
La4Co4X (X = Pb, Bi, Sb)
A2Ir2O7
BiIr4Se8
CrSbSe3
MnTe
Mn4-xFexNb2O9
February
LuAs
CeNMSb2 (NM = Cu, Ag, Au)
Na3Co2SbO6
Cu3TeO6
UFe5As3
PrSi3O8, Pr2Si7O18
SmPt6Al3
CePd3Sn2
RE5Pd2In4 (RE = Tb-Tm)
Ba(Fe1-xCox)2As2
KCu6AlBiO4(SO4)5Cl
CeRhSn
Bi
UTe2
NiSi
TmVO4
NiPS3
ZrTe5
FePSe3
NaTmTe2
UAs2
Li4Cu1-xNixTeO6 (x = 0, 0.1, 0.2, 0.5, 1)
Mn2.4Ga
LaRu3Si2
TaNiTe5
Cr
K2Co(SeO3)2
Fe
EuAl4
A2MeX6 (A = K, Rb, Cs, NH4, Me = Os, Ir)
RuO2
NH4Ni2Mo2O10H3
TbMn6Sn6
EuPd2Si2
alpha-Cu2V2O7
UTe2
FeVO4
TbMn6Sn6
Mn2-xZnxSb
Mn2.94Ge
Co2MnGa
alpha-RuCl3
PdCoO2
CeAlSi
Ho2Zr(MoO4)5
Dy3Pt2Sb4.48
Ni3In2S2
FePSe3
Ce2Hf2O7
Na2Co2TeO6
(Tb3+, Eu3+):GdGa3(BO3)4
CaAgSb1-xBix
Eu1-xCaxCo2P2
Sr3CaRu2O9
FeRh
Fe3Co
Fe1-xCoxSi
Bi2YbO4Cl
CaMn7O12
BaMn2P2
TaTe2
Cr3Te4
Na3Co2SbO6
EuZn2Sb2
Co3V2O8
RVO3
CoSn
Ho2Os2O7
Li2Ni2W2O9
ScV6Sn6
alpha-RuCl3
VI3
RRh2Si2 (R = Dy, Ho)
CoSi
EuMg2Bi2
Sm2Ir2O7
MnBi4Te7
ErFe2Si2
A4Nb2O9 (A = Ni/Co/Zn)
Mn3CoSi
Na2Co2TeO6
Ce6Ni6P17
NdFeO3
RCu (R = Ho, Er, Tm)
January
TbTe3
YMn6Sn6
CeCrGe3
Ni2Mo3O8
RuBr3
YMn2O5
DyAuGe
TbIrIn5
Ta2NiSe5
SrMnSb2
Co3Sn2S2
EuAl4
KEr(MoO4)2
CoSn
ScV6Sn6
Nature of charge density wave in kagome metal ScV6Sn6Seongyong Lee et al., doi.org/10.1038/s41535-024-00620-y
ScV6Sn6
YbCu4Ni
SmAuAl4Ge2
TbMn6Sn6
Eu5In2Sb6
Ta2Se8I
YV6Sn6
Co3Sn2S2
FeI2
CeGaSi
YbCdCu4
MnSi
YbBi2IO4, YbBi2ClO4
KYbSe2, NaYbSe2
Ru(Br1-xIx)3
(Nd,Tb)Fe3(BO3)4
Na3Co2SbO6
Gd2Rh3Al9
Ba6Yb2Ti4O17
RPt3Al5 (R = rare earth)
R2Be2SiO7
NdAlGe
GdBi
Ni2InSbO6
Ce2Sn2O7
CeRhC2
Cu1-xCdxCr2O4
Na2Co2TeO6
TaCo2Te2
DyOBr, SmOCl
alpha-RuCl3
FePSe3
Ni1/3NbS2
CrVO4
PrTe3
GdAlSi
GaNb4Se8
UPd2Al3
Ni3In2Se2
PrSbTe
YbIr3Si7
Ir/Rh doped alpha-RuCl3
alpha-RuCl3
EuCd2As2
YCu3(OH)6Br2[Br1−y(OH)y] (YCOB)
CuPt/CoPt ferromagnetic heterostructure
Lu2V2O7/heavy metal heterostructures
CsYbSe2
Y1-xDyxMn2O5
Yb2(Ti1-xSnx)2O7
Sr2V3O9
Li1+xRMo3O8 (R = Sc, Y, Lu)
Ce2Pd2In
PrTi2Al20
Pb(OF)Cu3(SeO3)2(NO3)
MnBi2S4
EuCd2As2
Na intercalated Cr2Ge2Te6
LixCo3Sn2S2
Gd2PdSi3
Sunday, June 11, 2023
論文紹介
研究をするようになって気づけば日々いろいろな理由で論文に接している。これから書こうとしている論文のための参考文献とかならフォルダを作って全部入れておけば、また読みたいときにすぐ見つけられる。しかしSNSで誰かが紹介してたとか趣味でネットサーフィンをしているときにたまたま出くわした文献だと覚えていられるだろうか。これはいつか自分の研究で使えそうな知見だなと思えてもすぐに忘れ去ってしまうか、どこに保存したかわからなくなってしまうし、タイトルもあやふやだ。そして季節の移ろいの中のほんの些細な出来事でふと思い出して、どうして今までこんな大事なことを忘れていたんだろうと自分が信じられなくなる。そんなことにならないようにメモを残しておこう。
38. de Haas-van Alphen Effect and the Specific Heat of an Electron Gas, Phys. Rev. B 8, 2649 (1973). doi.org/10.1103/PhysRevB.8.2649
量子振動が外部磁場\(H_{\text{ext}}\)の逆数の関数でなく、磁化(\(M\))と反磁場(\(\mu_0 H_{\text{d}}=-N_{\text{d}}M\))を考慮した\(B=\mu_{0}H_{\text{ext}}-N_{\text{d}}M+M\)の逆数の関数であるということがShoenbergの教科書に書いてある。そこで引用している論文がこれである。しかしよく読んでみると電子スピンの寄与を考慮していない理論であり、不完全であると言わざるを得ない。例えばFeの磁化は電子スピンが出しているはずなので、\(M\)を量子振動の磁場の補正に使うことは正当化されない。どういうことなんだろう?参考: doi.org/10.1103/PhysRevLett.10.227, doi.org/10.1119/1.1990867
37. How Are Heavy and Itinerant Electrons Born in a Dilute Kondo Alloy?, J. Phys. Soc. Jpn. 81, 054703 (2012). doi.org/10.1143/JPSJ.81.054703
重い電子系でフェルミ面が温度に依存して変化することで量子振動の振動数が温度依存する。振動数変化量が15 Tだと言っているがもともとの振動数がいくつなのかがどこにも書かれていないのでとても読みにくい。
36. Fermi volume as a probe of hidden order, Phys. Rev. B 88, 075102 (2013). doi.org/10.1103/PhysRevB.88.075102
量子振動をつぶさにみれば隠れた秩序も現れる。後で読もう。
35. Temperature Dependence of the Exchange Splitting in Ferromagnetic Metals I. Information from the de Haas–van Alphen Effect in Iron, Can. J. Phys. 52, 694 (1974). doi.org/10.1139/p74-094
強磁性体は電子バンドの分裂(exchange splitting)によって自発磁化が発生している。そのためフェルミ面の大きさ(= 量子振動の振動数)は温度依存するはずである。Feを測定した結果、期待ほどの変化はなかったことを報告した論文。これは磁化の減少がスピン波によっておこるので磁化∝分裂幅の関係性が成り立っていないためである。一方でZrZn\(_2\)の場合は顕著な振動数の温度変化が起きている(doi.org/10.1103/PhysRevLett.99.196405)。参考: Ni\(_3\)Al doi.org/10.1016/0304-8853(84)90371-8, doi.org/10.1088/0305-4608/14/9/019
量子振動の振動数の温度依存性は非磁性のフェルミ面でも一般的に起きることが期待できる。ゾンマーフェルト理論によると金属の化学ポテンシャル(\(\mu\))はフェルミエネルギー(\( E_{\text{F}}\))に関して\(\mu (T)=E_{\text{F}}(1-\frac{1}{3}(\pi k_{\text{B}}T/2E_{\text{F}})^2)\)の温度依存性を持つ。\(E_{\text{F}}\)が十分小さくて量子振動が十分高温まで生き残ってくれるなら観測できる(doi.org/10.1038/s41467-021-26450-1)。
34. Description of multipole in f-electron systems, J. Phys. Soc. Jpn. 77, 064710 (2008). doi.org/10.1143/JPSJ.77.064710
Stevens因子、Lande因子などが表になっているので参照用。
33. High-throughput electronic band structure calculations: challenges and tools, Comput. Mater. Sci. 49, 299 (2010). doi.org/10.1016/j.commatsci.2010.05.010
各結晶格子のブリルアンゾーンの高対称点の名前がまとまっているので参照用。
32. Phase shift of cyclotron orbits at type-I and type-II multi-Weyl nodes, Phys. Rev. B 98, 121403(R) (2018). doi.org/10.1103/PhysRevB.98.121403
量子振動に関する電子の軌道がワイル点を介して八の字になるときの位相の理論。\(\theta\)パラメータの物理的意味が不明確。
31. Rules for phase shifts of quantum oscillations in topological nodal-line semimetals, C. Li et al., Phys. Rev. Lett. 120, 146602 (2018). doi.org/10.1103/PhysRevLett.120.146602
量子振動の位相がフェルミ面の曲率、次元性、そしてベリー位相によってかわることはよく知られているが、論文で言及されるときはどれも場合分けを尽くしていないか、どういう状況のときの結論なのかあいまいさの残る記述なので混乱が生じている。はっきりとまとめられている論文がこれである(ただし高調波は無視している)。特にキャリアが電子的かホール的かによって位相の符号が反対になることをはっきり書いているのはほかに見当たらない(本当か?導出過程要確認)。
振動の位相\(\phi\)は一般に\(\phi=-1/2+\phi_{\text{B}}/2\pi+\phi_{3\text{D}}\)で与えられる。\(\phi_{\text{B}}\)はベリー位相、\(\phi_{3\text{D}}\)は次元性による因子。なお、抵抗の場合は\(\Delta \rho\propto \cos(2\pi(F/B+\phi))\)だが磁化の場合は\(\Delta M \propto \sin(2\pi(F/B+\phi))\)というように測定手法によって振動がcosine/sineになるので一般的にはさらに\(\pm \pi/4\)のファクターを考慮する必要がある。
30. Linear magnetoresistance in metals: Guiding center diffusion in a smooth random potential, J. C. Song, G. Rafael, and P. A. Lee, Phys. Rev. B 92, 180204(R) (2015). doi.org/10.1103/PhysRevB.92.180204
Disorder potentialとサイクロトロン運動の長さスケールの関係で半導体・半金属中のキャリアの易動度は磁場依存することもあることを指摘している。2-バンドモデルなどでは通常、易動度は磁場によらない定数とされることが多いがそうでないこともあるようだ。
29. Time reversal and reciprocity, O. Sigwarth and C. Miniatura, AAPPS Bulletin 32, 1 (2022). doi.org/10.1007/s43673-022-00060-5.
時間反転と相反性の違いを議論している。doi.org/10.1103/PhysRevB.82.245118も参照。
28. Acoustic-optical phonon scattering observed in the thermal conductivity of polydiacetylene single crystals, M. N. Wybourne and B. J. Kiff, J. Phys. C: Solid State Phys. 18, 309 (1985).
ポリジアセチレンの低温(1 K < \(T\))熱伝導が\(T^{1/2}\)に比例する理由を音響フォノンの光学フォノンによる散乱として説明しているようだ。昔の人は謎の中性粒子の存在を知らなかったのかな?
27. Optical activity in tellurium induced by a current, L. E. Vorob'ev, E. L. Ivchenko, G. E. Pikus, I. I. Farbshtein, V. A. Shalygin, A. V. Shturbin, JETP Letters 29, 485 (1979). http://jetpletters.ru/ps/1454/article_22128.shtml.
キラル物質のテルルに電流を流すともともとある自然旋光性に加えて非相反な旋光性が現れるらしい。電流が流れると磁化が出ることと関係しているのだろう。例によってGoogle Scholarには出てこないのでメモ。
26. Nonreciprocity of natural rotatory power, P. J. Bennett, S. Dhanjal, Yu. P. Svirko, and N. I. Zheludev, Optics Letters 21, 1955 (1996). doi.org/10.1364/OL.21.001955.
キラルな物質で起きる自然旋光性は相反現象で、強磁性体でのファラデー回転は非相反現象であることは学部生教科書レベルの光物性における常識である*。誘電率テンソルの対称性に由来するのだが、実はこれには抜け道があることを議論している論文。以下も参照doi.org/10.1103/PhysRevB.50.11508, doi.org/10.1016/0375-9601(93)90150-X, doi.org/10.1364/OL.20.001809。同一グループからの報告が大半を占めており、まだ確立はしていないようだ(doi.org/10.1364/OL.23.000086)。
25. Ordering Up the Minimum Thermal Conductivity of Solids, K. E. Goodson, Science 315, 5810 (2007). doi.org/10.1126/science.1138067.
固体中の熱伝導の下限に関する考察らしい。
24. Some new conservation laws, D. Finkelstein, and C. W. Misner, Ann. Phys. 6, 230 (1959). doi.org/10.1016/0003-4916(59)90080-6.
物理へのトポロジーの応用をレビューした論文。R. Shankar, J. Phys. 38, 1405 (1977) (doi.org/10.1051/jphys:0197700380110140500)も読もう。
23. Bulk characterization methods for non-centrosymmetric materials: second-harmonic generation, piezoelectricity, pyroelectricity, and ferroelectricity, K. M. Ok, Chem. Soc. Rev., 35, 710 (2006). doi.org/10.1039/B511119F.
第二次高調波, 圧電性, 焦電性, 強誘電性をつかって反転対称性の破れを検出する実験的手法に関するレビュー。Data interpretationに関しても書いてありそう。
22. Conduction in glasses containing transition metal ions, N. F. Mott, J. Non-Crystalline Solids, 1, 1 (1968). doi.org/10.1016/0022-3093(68)90002-1.
ガラス的な非晶質系での電気伝導好き。似たような論文にI. G. Austin, and N. F. Mott, Polarons in crystalline and non-crystalline materials (doi.org/10.1080/00018736900101267)もある。いつか読もう。
21. Possibility of observation of giant oscillations of thermoelectric power in normal metal, A. V. Pantsulaya, A. A. Varlamov, Phys. Lett. A 136, 317 (1989). doi.org/10.1016/0375-9601(89)90824-4.
量子振動を解析するときに使うLK公式は抵抗や磁化には使えるが熱電能には別の公式が必要。ゼロKでゼロになる公式を導いているらしい。元論文のどの式がそれにあたるのかは、量子振動の理論の論文にありがちな次から次へと訳の分からない記号を定義した数式の羅列の中に埋もれてわからなくなっている。後から読む人のことを考えて論文を書かないのがこの分野の作法なのだろうか。振動振幅\(A_{\text{osc}}(T)\)は以下の式で与えられる(らしいが要確認)。
\(A_{\text{osc}}\propto (X\coth X-1)/\sinh X\),
ただしここで\(X=2\pi^2pk_{\text{B}}Tm^*/\hbar eB\)。\(p\)は振動のharmonicsの数。
20. An introduction to spinors, A. M. Steane, arXiv:1312.3824 (2013). doi.org/10.48550/arXiv.1312.3824.
スピノールの入門的解説。
19. Magnetic Solitons, A. M. Kosevich, B. A. Ivanov, and A. S. Kovalev, Phys. Rep. 194, 117 (1990). doi.org/10.1016/0370-1573(90)90130-T.
スキルミオン、ホップフィオンを含む様々な磁気ソリトンのレビューしている。Kosevichは量子振動のLK公式その人。Google ScholarでヒットしないJETPなどの文献を探すときはここからあたるといいだろう。
18. Domains and dislocations in antiferromagnets, I. E. Dzyaloshkinskii, JETP Lett. 25, 110 (1977). jetpletters.ru/ps/1388/article_21067.shtml.
反強磁性体における転位(dislocation)型のトポロジカルソリトンを考察している。Google Scholarにヒットしない。反強磁性体のドメインを議論するときにいつか引用したい。実験的にはNiOで観測がある(doi.org/10.1038/nnano.2013.45)が、本論文の言及はなし。
17. Chiral spin states and superconductivity, X. G. Wen, F. Wilczek, and A. Zee, Phys. Rev. B 39, 11413 (1989). doi.org/10.1103/PhysRevB.39.11413.
スカラースピンカイラリティの表式が出てくる論文。これ以上古い論文があるかは探していないのでわからない。P. A. Lee and N. Nagaosa (doi.org/10.1103/PhysRevB.46.5621)にも議論がある。どちらも高温超伝導の文脈での話なのでそれが磁性体のホール効果の測定誤差と見分けのつかないほんの些細な折れ曲がりを説明するためだけに流用されている現実は退廃的で文学的である。
16. Origin of the geometric forces accompanying Berry’s geometric potentials, Y. Aharonov and A. Stern, Phys. Rev. Lett. 69, 3593 (1992). doi.org/10.1103/PhysRevLett.69.3593.
スキルミオンのトポロジカルホール効果を理論的に考えた論文としてはP. Bruno et al., (doi.org/10.1103/PhysRevLett.93.096806)が有名だが上記論文は導出過程が丁寧。磁気テクスチャ―上を運動する電子はスキルミオン密度\(\epsilon_{\mu\nu\lambda}n_{\mu}(\partial _x n_{\nu})(\partial _y n_{\lambda})\)による創発磁場とは別にスカラーポテンシャル\((\partial_{i} n_{\mu})^2\)も受けるわけだがこの効果はあまり議論されることはないのでなにか考えても面白いかもしれない。
15. Anomalous Transport Phenomena in Eu-Chalcogenide Alloys, T. Kasuya and A. Yanase, Rev. Mod. Phys. 4, 684 (1968). doi.org/10.1103/RevModPhys.40.684.
磁気ポーラロンの勉強で見つけた。磁性と伝導電子が共存する系の物理をちょっとずつ勉強しよう。
14. New mechanisms for magnetic anisotropy in localised S-state moment materials, D. A. Smith, J. Magn. Magn. Mater. 1, 214 (1976). doi.org/10.1016/0304-8853(76)90069-X.
遍歴電子系でRKKYの高次摂動から磁気相互作用の異方性が出てくることが議論されている。JMMMの第一巻。
13. Varieties of magnetic order in solids, C. M. Hurd, Contemporary Phys. 23, 469 (1982). doi.org/10.1080/00107518208237096.
speromagnetism, asperomagnetism, mictomagnetism, sperimagnetismなどが議論されている。いつか出会う日が来るのだろうか。
12. The physics of manganites: Structure and transport, M. B. Salamon and M. Jaime, Rev. Mod. Phys. 73, 583 (2001). doi.org/10.1103/RevModPhys.73.583.
マンガン酸化物のレビュー。電気抵抗の理論パートは参考になりそう。
11. Some exact results for dilute mixed-valent and heavy-fermion systems, P. Schlottmann, Phys. Rep. 181, 1 (1989). doi.org/10.1016/0370-1573(89)90116-6
抵抗の議論。磁気抵抗の解析でもたまに使われている。長い。
10. Dependence of magnetoresistivity on charge-carrier density in metallic ferromagnets and doped magnetic semiconductors, Pinaki Majumdar & Peter B. Littlewood, Nature 395, 479 (1998). doi.org/10.1038/26703
磁気抵抗とキャリア密度の関係を考察した論文。キャリア数が少ないと磁気抵抗は大きい。当たり前?そんなことはない。
9. Experiments on simple magnetic model systems, L. J. de Jongh, and A. R. Miedema, Adv. Phys. 23, 1 (1974). doi.org/10.1080/00018739700101558
ザイマン乱れの物理学で引用されていたので知った。ちゃんと読んでないけど多分いいまとめ。
8. Conduction electron polarization of gadolinium metal, L. W. Roeland et al., J. Phys. F: Met. Phys. 5 L233 (1975). doi.org/10.1088/0305-4608/5/12/003
Gdの磁化はGd\(^{3+}\)から予想される7 \(\mu_{\text{B}}\)より0.63 \(\mu_{\text{B}}\)大きい。これは5d軌道の伝導電子が磁化に寄与していることを示唆している。バンド計算は例えばdoi.org/10.1016/S0304-8853(98)01054-3. 同様のTbでの実験はdoi.org/10.1016/0304-8853(78)90122-1.
7. Magnetoresistivity as a probe to the field-induced change of magnetic entropy in RAl2 compounds (R=Pr,Nd,Tb,Dy,Ho,Er), J. C. P. Campoy, E. J. R. Plaza, A. A. Coelho, and S. Gama, Phys. Rev. B 74, 134410 (2006). doi.org/10.1103/PhysRevB.74.134410
磁気比熱とspin-disorder抵抗との間の関係を調べた論文。こんなにきれいに合う例は逆に珍しいのでは?de Gennes因子との比較はdoi.org/10.1016/0038-1098(69)90728-5
6. Real-space Berry curvature of itinerant electron systems with spin-orbit interaction, Shang-Shun Zhang et al., Phys. Rev. B 101, 024420 (2020). doi.org/10.1103/PhysRevB.101.024420
電子が非共面的な磁気構造をもつ格子上をホッピングしていくときにどのような位相を獲得するのかを式変形を丁寧に追いながら説明している。他の論文では省略されていることが多い。
5. Chirality-Induced Phonon Dispersion in a Noncentrosymmetric Micropolar Crystal, J. Kishine, A. S. Ovchinnikov, and A. A. Tereshchenko, Phys. Rev. Lett. 125, 245302 (2020). doi.org/10.1103/PhysRevLett.125.245302
カイラルな結晶のフォノンの理論。何回か読もうとして挫折してるのでいつかちゃんとよみたい。以下のレビューも参照: doi.org/10.7566/JPSJ.92.081006
4. Long-range order and the electrical resistivity, P. L. Rossiter, J. Phys. F: Met. Phys. 10, 1459 (1980). doi.org/10.1088/0305-4608/10/7/014
合金系や磁性体の電気抵抗の理論。これらの系の相転移はBragg-Williams理論によって説明できることが多い。相転移は秩序度\(S\)を導入してその温度依存性で記述できる。そのような系における電気抵抗を考えたとき散乱確率\(1/\tau_{S}\)は無秩序度\(1-S^2\)に比例し、秩序が発達することによるキャリア数\(n_{\text{eff}}(S)\)(や有効質量)の変化は\(1-AS^2\)に比例すると考える。ここで\(A\)は現象論的パラメータ。長距離秩序発達に伴う電気抵抗変化の成分を以下の式で与えている。磁性体では磁化率や比熱などで\(S\)を計算できる場合もあるのでそれを使えば少ないパラメータで抵抗の温度依存性を再現できる場合もある。
\(\rho_{\text{mag}}(S,T)\propto \left[(1-S^2)/(1-AS^2)\right]\)
3. Spin-Disorder Scattering and Magnetoresistance of Magnetic Semiconductors, C. Haas, Phys. Rev. 168, 531 (1968). doi.org/10.1103/PhysRev.168.531
磁性半導体中のspin-disorder散乱の理論。モビリティの温度依存性と局在スピン系の磁化率とを関連づけているので、電気抵抗率の温度依存性と磁化カーブとを比べて電子-スピン間交換相互作用パラメータ\(J_{\text{sd}}\)を見積もることができる。\(\rho-T\)カーブのKondo-like minimumを再現することもできる。
2. Anisotropic magnetization, specific heat and resistivity of RFe2Ge2 single crystals, M. A. Avila, J. Magn. Magn. Mater. 270, 51 (2004). doi.org/10.1016/S0304-8853(03)00672-3
希土類元素\(R\)を含む化合物の比熱について解析するとき非磁性成分(電子比熱やフォノン比熱)については非磁性元素\(R=\) Y, Luを含む同型の化合物の値で代用する場合が多い。フォノン比熱はイオンの重さ\(M\)によって異なるはずのなので下記の内挿公式を与えている。
\(C^{R}_{\text{nonmag}}=C^{\text{Lu}}_{\text{p}}-(C^{\text{Lu}}_{\text{p}}-C^{\text{Y}}_{\text{p}})\frac{M_{\text{Lu}}^{3/2}-M_{R}^{3/2}}{M_{\text{Lu}}^{3/2}-M_{\text{Y}}^{3/2}}\)
ただし希土類化合物の音響フォノンのデバイ温度が組成式中の希土類\(R\)の種類にのみよって決まるという仮定が入っている。たとえば組成式が\(R\)Al\(_{10}\)のように極端な場合を考えればわかるようにこの仮定は一般には成り立たない。鵜呑みにするのは危険である。
また電子比熱の変化は取り入れられていないので\(R\)ごとに違うフェルミ面や状態密度、有効質量の効果は別に取り入れた方がよいだろう。
1. Relation between the specific heat and susceptibility of an antiferromagnet, M. E. Fisher, Phil. Mag. 7, 1731 (1962). doi.org/10.1080/14786436208213705
磁気比熱と磁化率の関係\(C_{\text{p}}(T) \propto \partial (T\chi)/\partial T\)について導出している。複雑な磁気転移をする物質では全然成り立たない。単純な磁気構造だと磁化カーブも単純になり成り立つようだ。何らかの事情で比熱が測れないときに磁化測定だけでエントロピーを議論したいときに使えそう。
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研究をするようになって気づけば日々いろいろな理由で論文に接している。これから書こうとしている論文のための参考文献とかならフォルダを作って全部入れておけば、また読みたいときにすぐ見つけられる。しかしSNSで誰かが紹介してたとか趣味でネットサーフィンをしているときにたまたま出く...
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Unary Eu metal : doi.org/10.1103/PhysRev.135.A176 , doi.org/10.1103/PhysRev.167.551 cubic (\(Im\bar{3}m\)), \(T_{\text{N}} =91\) K, \(\bol...
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Reviews P. C. Canfield, and Z. Fisk, "Growth of single crystals from metallic fluxes", Phil. Mag. B 65, 1117 (1992). https://w...