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SK hynix、176層で容量増・速度向上を果たした4D NAND

 SK hynixは4日(韓国時間)、業界最高レベルとなる176層/512Gb TLC 4D NANDフラッシュを発表した。すでにコントローラ製造会社に対しサンプル出荷している段階。

 同社は96層のNANDフラッシュより独自の“4D NAND”を採用し続けている。4D NANDでは周辺回路とセルアレイを積層する「Peripheral Under Cell(PUC)」により、3D NANDからダイ面積を削減しているが、今回の176層NANDでは第3世代の4D技術を採用。1ウェハあたりで採取できる数が増え、前世代と比較してbit生産性を35%向上し、コストの競争力を高めた。

 また、2分割セルアレイ選択技術を採用し、前世代と比較してリード速度が20%向上。プロセス数を増やすことなく、データ転送速度を33%向上させ、1.6Gbpsを実現したとしている。

 今回の4D NANDフラッシュを採用した来年(2021年)半ばに登場する予定のモバイル向け製品では、リード速度を70%、ライト速度を35%向上させられるという。今回の技術を採用したコンシューマ/エンタープライズ向けSSD製品も準備している。

 現時点では容量512Gbだが、この176層4D NAND技術に基づき、容量密度を2倍に引き上げた1Tbの製品も開発中。

4D NANDフラッシュの鍵である「PUC」技術。ペリフェラル回路をセルに積層することで面積を減らす